ゴクツブシさんのコメント

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必要とされる薬剤師

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↑『薬局が瀬戸際を乗り越え患者に必要とされるためには』という記事について。
 
「必要とされる薬剤師になるために。」
ある専門サイトの一文だ。
併設の医師、看護師を対象としたサイトには、「必要とされる」などといった文言はない。
 
病院薬剤部にせよ、調剤薬局にせよ、ドラッグストアにせよ、処方せんが発行され続ける限り、薬にまつわる仕事はなくならない。
調剤薬局やドラッグストアは、この先必ず再編や淘汰はあるにせよ、日本経済の中で数少ない拡大し続ける業界の一つであろう。
 
ネットだと薬剤師は必要ないという論調がある。
さすがに、面と向かって薬剤師は不要だ!と言っている人を見たことはないが、仮に、不要だとした場合、日々の薬にまつわる業務は誰が担うのだろうか。
医師か、看護師か。
最も現実的なのは、無資格者に担ってもらうことだろう。
果たして、患者、医師、看護師、国民は支持するだろうか。
大幅な医療費削減につながるだろうから、多くの国民が支持するなら、その方が良い。
 
記事から、筆者が言いたいことは、
「特に、薬局薬剤師は国民から必要とされるためのアクションを、もっと起こさねばならないのだ。」
ということなのではないかと思った。
疑問に思うのは、なぜ、薬剤師が今以上に必要と思われなければならないのだろうか。
 
例え、世論が不要だと言ったとしても、ただ黙々と目の前の仕事を捌き、医療の一端を担う。
薬にまつわる仕事に対して適切な人材を探した時、総合的に判断して、薬剤師に担わせるのが、今の日本では、一番合理的なのだから、無駄なアピールは不必要だと俺は思う。
学生の頃から思っていたが、この「薬剤師って、すっっっごく必要なんですよ!!!」ということを、医師など他職種から言われるではなく、自分たちからアピールしにいくところが、ものすごく気持ち悪く、嫌悪していた。
そんなことを考えている暇があったら、Fラン薬学部を廃止するなり、もっと実践的なカリキュラムを組むなり、薬剤師の質の向上につながるような準備をしておけよと思う。
そして、「薬剤師さん、助けて~」と言われた時に初めて、披露する機会が一生なかったかもしれないがそれでも磨き続けてきた、知識を伝える。
それが、裏方の職人のカッコよさではないか。
それを積み重ねた時、他職種から信頼を得られるのではないだろうか。
出来て当たり前、ミスしたら怒られる。
感謝されることは、医師や看護師の100分1か1000分の1か。
その代わり、直接的に死にかかわる必要は医師や看護師ほどではない。
それが、薬剤師だ。
表方に立ちたいのであれば、医者になればいいだけのこと。
 
アピールしなければならない理由が、適切に評価されないことで、薬剤師の給与減少につながるからということであれば理解できる。
だが、こういった記事に共通して抱く感想は、給与減少のことを懸念しているのではなく、医療における薬剤師の存在感を、もっともっともっと、多くの人に知らしめたい。
薬剤師に、もっともっともっと、仕事を任せてください!!と、特に頼まれているわけでもなく、自分から言っているだけのように聞こえる。
 
薬剤師は必要とされていない。
そう感じているのは一体誰なのだろうか。